たかがクリスマス、されどクリスマス




そんな私に気づいた森さんが、緩んでる顔のままこちらを振り返った。



「ごめんごめん。だって、深雪ちゃんって基本的に俺のツボだから」



「…意味がわかりません」



「そのまんまの意味だよ」



いやだからそれがわかんないんだってば。



この人とこれ以上この話をしても、らちがあかない。






一つ溜め息を吐いて、視線を前に戻し再び歩き出す。



「あれ、置いて行かないでよー」



苦笑いしながら、隣に駆け寄ってくる。