たかがクリスマス、されどクリスマス




左側の歩道に移るために、ちょうど青になっている横断歩道を渡る。




「ねぇ、深雪ちゃん」



横から唐突に出てきた声に、驚いて少し肩を揺らしてしまった。



「何ですか」



「深雪ちゃんってさぁ、彼氏とかいないでしょ」



ふと、視線が向けられたのが感じる。



「いませんね。必要性も特に感じませんし」



これといって、欲しいと思うわけでもないしね。