第一話


夏の日暮れとは逆に冬の日暮れは、とても暗くて寒い。
そんな学校の帰り道を、私は親友の深森 幸風(ふかもり さちか)
と歩いていた。


「幸風~~!!どうしよう・・・
本気で勉強しないとヤバイ~~!!」

「・・・この間の定期考査の点数。
 全五教科500点の内、何点だったの?」

「え~と・・・165点。」

「嘘でしょ!!??
そんな漫画みたいな話が・・・」

「-あるんです!!」

・・・幸風は呆れた顔で唖然としている。


そりゃあ、成績優秀。スポーツ万能で
おまけに美人な幸風に比べたら私は全然ダメでダメで、まったくの正反対かも
しれないけどさ!  そんなに驚かなくてもいいじゃないの。

「・・・何よー、その顔。」

「いや、“バカ”だなーと思って。」

「はあ!!??これでも頑張れば一位にだってなれるんですよーー??
 幸風なんてメじゃないんだから。」

「へえ~そうなの。
・・・じゃあ、一位になってみて?」

「------------------------無理です・・・。」


「・・・っプ! あははっ!!!!」

「何ー!!??何で、笑うの?」

「ふふ、だって羽菜美さっきと言ってることが違ったんだけど。

「う~~・・・一位になれるか考えてみたけど

「じゃーはじめからいわないの!」