「私の事を悪く言うのは構いません、でも仲間を悪く言うのは許せない」

兵長への怒りが何処からか湧き出て来た

が、

兵長はフッと優しく笑った

「おめでとう」

予想外の言葉に戸惑う

兵長の心剣が青い光を放ち消えた

「え…」

自分の手に短剣が握られていた

「最初にしちゃ上出来だ」

兵長は背中をポンと叩き行ってしまった

兵長の行動は全く理解出来なかった

でも、一つだけわかった

私は、兵長のお陰で心剣を出せたんだ

叩かれた背中がじんわりと暖かくなったのが分かった