「あの…」

「はい?……!!」


後ろから声をかけられ、振り替えると、背筋が凍るような感覚に襲われた。


「この辺に財布落ちてませんでしたか?」

「え…あ…」

「あの…どうしたんですか?」


何、何、何何何?何で、待ってよ、この人…

目の前の人物は優しく微笑んだ。


「…っ、」

「大丈夫ですか?体調でも…」

「嫌っ…!」


近付いてきた人物にあからさまに嫌な反応をしてしまった。


「…はは、変わってないね…りん」


陸、鈴木陸が目の前にいる。