「…」

「陸は常識なんて弁えてないので、絶対に林檎に会いに来ます。一人だったらもう林檎は陸に持ってかれます」


陸…、陸が、八幡さんにそんな最低な…

八幡さんが僕から距離をとるのも当たり前だ、陸と血が繋がってるのを知ってるんだから。


「裕人、僕ね」

「はい」

「鈴木陸の腹違いの兄なんだよね」


裕人は信じられないといった表情で僕を見た。


「そ…それ、林檎は知ってるんですか…?」

「知ってるよ、だから避けるんだよ」