4月10日


「美紗!起きて!」

「ん?」

「もうそろそろ起きなきゃ間に合わなくない?」


私はいつも目の前だから朝の支度に急ぐことはないから、美紗はいつもどのくらいに起きているのか知らなかった。

すると、美紗は私を睨んで言った。


「はぁ?…まだ6時じゃねぇかよ…寝てろ」


そう言うと、美紗は布団の中に潜っていった。

そういや、美紗はAB型だった…。寝起き悪すぎでしょ…


「んー何時に起きるの?美紗ー」

「うっせぇな…知らねぇよ…」


やばい、美紗怖い。

私の枕を取って投げてきた。結構痛かった…


カチャ


「…あ、林檎ちゃん起きた?美紗ギリギリまで寝てるから、林檎ちゃん先朝御飯食べていきな?」


ドアを開けたのは美紗のお姉さん、優愛(ゆあ)さん。凄く似ていて、大きく違うのは、優愛さんは美紗より背が高い。それくらい。


「あ、はい。ありがとうございます!」

「ごめんねー、こいつ超低血圧なんだ」


優愛さんと階段を降りていく。


「はは、大変ですね」

「いや、ちゃんと時間になったらスッキリ起きてくるから。楽だよ」


凄いな…、と、私は感心してしまう。

その後、優愛さんと美紗のお父さんと朝御飯を食べた。

お母さんは夜勤で、まだ寝ているらしい。


「いってらっしゃい林檎ちゃん」

「行ってきます!ありがとうございました!」


手を振る優愛さんに手を振り返し、家を出た。

携帯を開くと、時刻は7時ぴったり。遅刻回避!

駅につき、あることに気付きため息をついた。


(電車賃…)


昼御飯は弁当で、徒歩通学なので私はお金を持ち歩いていなかった。

結局、美紗にメールし、美紗が来るまで駅で待つことになった。