そんな感じで、いつも女子の群れから抜け出している。


少し、女子の群れから離れた場所に来たあたしたちは手を離した。


「麻里ありがと…!いつも麻里には感謝してるよー…。」


「耀は大変だよね。まあ、かっこいいんだからしょうがないんじゃない?少しくらいあたしにその容姿をわけてほしいよ。」


「なりたくてこの顔になったんじゃないよ、俺は。」


贅沢なことをゆう奴だな。


あたしの兄は。


「はぁー、できることなら麻里になりたい。」


「なによそれー!なんかあたしが可愛くないみたいか言い方!」


「違うよ!?麻里みたいに強く断れるようになりたいってことだよ!」


一生懸命に否定する耀は、逆にあやしい。


「麻里は可愛いんだから、自信もちなよ?」


…は?


「俺とは違う感じの系統だけど、麻里はそこらへんの女子よりはるかに可愛いと思うよ?俺はね?」


ドキ


いや、なにドキッてしてんだ、あたし。


まあ、そりゃなるか。


イケメンな男の子に可愛いだなんてサラッと言われたら…ねぇ。