だんだん寒くなってきたこの冬、私は、今多分一番ポカポカしてると思う。
「冬樹〜おはよ〜」
「おはよう、上田さん。おはようセツナちゃん」
「おはよ」
「ねえ、この映画見た?」
「えっまだ。一回見てみたいな〜」
「上田さんと三人でどう?」
「どうせなら、佳ちゃんも一緒に」
「いいぜ〜」
最近はいつもこんな感じ。
上田さんもライバル視するのをやめて、最近はよく話しかけてくる。
おかげで結構仲良くなった。
そして佳ちゃんとは、上田さんの彼氏。
「ダブルデートって事だよな?」
で、デート!?
「無理だよ。私、上田さんと見るもん」
「えー」
「じゃあさ、女子真ん中で男子は両端でどう?」
「いいね〜」
そんな話で盛り上がってる間、チャイムが鳴った。
「セツナちゃん後でいい?」
佳ちゃんが聴いてきた。
私はこくっとうなづく。
なんだろ、上田さんの事かな?
キーンコーンカーンコーン♪~
「話って何?」
「ああ、それは俺じゃなくて虹穂が呼んでくれって」
「なんだろ?ありがとう佳ちゃん」
「どう致しまして」
「上田さん、話って何?」
別に変な感じじゃないけどな〜。
「ああ。なんかさ、最近あんたら楽しそうなんだけど。絶対両想いだよっ!」
そっそうなの?
冬樹が私のこと好き!?
それに私もよくわかんないしな〜。
「あとそれと、私の事虹穂って呼んで。私もセツナって呼ぶから。ね?」
「わ、分かった」
そして虹穂とは、そのまま別れた。
好き?
両想い?
うーん、よく分からん。
後で佳ちゃんに聞こっと。
「佳ちゃん!」
「おっ、どした?」
「実は……」
私はさっきの事を全部話した。
「うーん、なるほど。で、セツナちゃんはどう思ってんの?」
「正直、よくわかんないの。なんか、一緒にいて楽しいのは楽しいんだけど、はっきりしないのよね〜」
「それ、やっぱり好きって言うらしいぜ。俺も散々虹穂に聞かされたから」
「じゃあ、お願いがあるんだけど」
「なになに〜?分かった。あいつに聞けばいいんだろ?任せとけっ!」
本当に大丈夫かな?
正直かなり心配。
もし、私が冬樹の事好きなら、冬樹も私の事好きであって欲しい。
「結果は来週の映画館ダブルデートで」