最近彼は、あまり私に近づかなくなった気がする。
最初はホッとしてたけど、今では結構寂しいな〜って思ってる自分がいる。
沙彩の時もこんな感じだったかな。
そろそろ慣れなくちゃ。
一人の自分に…。
「ねえ、涼宮さん」
久しぶりの冬樹の声。
なんだか感動〜(泣)
でも私はいつもみたいに興味ない風に、
「何?」
と返事した。
「あのさ、ちょっといい?」
「無理」
私は上田さんの方を見る。
やっぱりこっち見てる。
「…上田さん、待ってるよ」
「……うん、そうだね。」
彼はそれだけ言って、上田さんの方に行ってしまった。
私も席を立つ。
ぅう〜(泣)
ヤバい、泣きそう。
早くトイレに行かなきゃ。
私はとにかく走った。
ハア…ハア…ハア…。
誰もいない?
ゔっ、
「うあ〜ん」
グスッ。
涙、止まんない。
ま、いっか…。
私はあのまま数分間泣き続けた。
そんでそのまま早退…。
家では寝続けた。
そろそろ学校終わる時間か。
「セツナ〜。お客さんよ。今上に行ってもらうから。」
沙彩?それとも……。
「ガチャッ」
「涼宮さん」
なんで…。
なんでこんな時にあんたなの?
ねえ、なんで…。
「涼宮さん、大丈夫…」
「ねえ、なんであんたがここにいるのよ。なんで…」
また溢れる涙。
「あんたのせいなのに」
彼は驚いた顔してる。
当然だよね。
もう一度彼を見る。
何故か真剣な顔になっていた。
そして……、
トサッ。
彼は私を強く抱きしめながら言った。
「俺のせいならゴメン。泣いていいよ。本音ぶつけていいよ。」
普段なら甘えない。
普段なら押し返す。
…だけど、今日だけでも許してください。甘えさせてください。
もう、涙を止めることができないから。
もう、ウソをついていられないから。
……。
「ゔあーん。ぅえーん。ゔぐッ。」
「いづも、強がってたけど、ホントは……、寂しかった。あんたが、私に………グスッ……、人といる楽しさを教えたから。人との喜びを感じさせたから。離れるの怖くなって。でも……。」
「上田さんも怖かった……。」
うんそうなんだ。
「分かってくれて……ありがとう…」
「どう致しまして。……ホントは俺も涼宮さんと一緒にいたかったんだ。だから近づくなって言われた時、すげー傷ついた。もう、どこにも行かないから……」
ありがとう……、ありがとう、冬樹。