君想歌

武士たるもの簡単に頭は
下げちゃならないのに。


「お前だろ?
和泉が…心が許せる奴。
怖がりなんだよコイツは。
だから、頼むぜ」


和泉だけは何があっても
捨てないでくれ。



たった一人の女の為に
新選組の副長である
土方は頭を下げた。


「当たり前でしょ。
和泉は四六時中、手元に
置いておきたいくらいだから」


握られた手を離すと
優しく頭を撫でた。


「すまねぇ」


一言言い残し、店を出ていった。


どうやら僅かな不安だけで
現実味を帯びた夢を和泉は
みてしまうらしいね。



俺はどうすれば良いかな?


キミにただ寄り添うだけで
良いのかな?