君想歌

急ぎすぎて絡まる帯を土方が
律儀に巻き直していると、
ふと首もとが目に入る。

「のわっ!!」

吉田が噛みついた痕は
くっきりとはいかないが
やはり目立つ。


「土方副長、幾ら美人でも
姉ちゃん襲ったら許さへんで」

クナイを指で回す山崎に
顔を引きつらせ頷く。

べちょっとあまり絞っていない
冷たい手拭いを山崎が置くと、
うーっと唸る。


べちょっ?って何よ。

「姉ちゃーん。生きとるか?」


眉を潜めながらも目をあける。

顔を覗き込む山崎と土方の姿が
視界に入る。

「……しっかり絞ってよ」


額に乗った手拭いを山崎に
投げつけると膝を抱える。


「別に良いし。
貧乳だし。色気無いし。
見られても減らないし」


イジケている和泉は布団の上で
椎茸栽培を始めてる。


さらば、私の純潔よ。


「駄目だこりゃ」

「あかんわ。
頭イカれてしもうた」


どうやら余りにも衝撃が
強すぎたらしいです。