君想歌

和泉の長い髪が揺れるのを見て
色々な感情が混じり合った
表情で土方は見ていた。


「ミツ。頼むぞ……」


ちらりと振り返ったミツに
そう呟くと柔らかい笑みを
浮かべ前を向いた。




「気使わなくて良かったのよ?」

部屋に入るや否やそう言った
ミツに肩を竦めた。


寝る体制に入ったミツに和泉も
髪をほどいた。


「えっ…わっ」


和泉の前に膝を付いたミツは
急に和泉を抱きしめる。


「宗ちゃんが構ってくれなくて。
寂しいの」


たった一人の家族である総司も
京に行ってしまった。


ミツの寂しいそうな顔に
和泉は黙りこんだ。


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