君想歌

ミツを交えて夕餉を終えると
試衛館からの面々が集う。

試衛館に長くは居なかった
斎藤と和泉は大広間から抜ける。


「和泉さーん、斎藤組長も。
ちょっと来てくださいっ」


勝手場から出てきた山野が
手招きをして二人を呼ぶ。


「どーしたの?八十八っちゃん」

「これ!どうぞ」


二つ差し出された椀を覗けば
透き通る心太が盛られている。

「材料貰って。
折角だから作ってみました」


黒蜜を掛けられた心太に
目を奪われている和泉に
山野は上機嫌だ。


「流石だな。
山野は料理がうまい」


心太を食べるのに夢中な
和泉の隣で斎藤が山野の
料理の腕を褒める。


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