君想歌

差出人の名前を指でなぞる。

「池田屋の直後に届いた文だ。
もう渡しても良い頃だよな。
部屋に戻って読め」


ぽんと背中を叩かれ和泉は
弾かれるようにして部屋を
飛び出した。



部屋に戻ると即座に文を開く。

そっと目を閉じ深呼吸をして
紙面に目線を落とした。


「君が道を違う事がないよう
俺は見守る」


たった一文しか掛かれていない
言葉は深く胸に響いた。


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