君想歌

だが構わず酒を流し込み続ける。

それに土方が黙っている
はずもなく。


「おい、ぶっ倒れるぞ」

顔を引きつらせて酒瓶を
和泉から土方は取りあげる。


半分以上を空にした和泉に
土方も不味いと思い始める。

一番の理由は土方たちが
呑む分が無くなるからだが。


赤く染まっているだろう頬を
土方が引っ張ると渋々和泉は
酒瓶を渡した。


「……いいじゃん。今日くらい」

拗ねたように言うと酒の酔いで
火照った身体を屋根に倒す。


酒を呑むという行為を奪われ
和泉は空を見つめた。

こうでもしないと。

何かしていないと。


稔麿を思い出してしまう。


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