君想歌

改めて土方に向き直り
小さく首を傾げ問う。


「呼んだ理由、何?」

「今の京の動きは知ってるな」

うん、と頷いた和泉に
土方は一拍間を置いた。


極力長州の話題は土方としては
出したくないのが本音。


僅かに揺れた和泉の視線に
ゆっくり話し出す。


「容保公から出動命令が出た。
近く組は動く事になる」

冷たいうちに食べろ、と
みつ豆の入った器を押される。

流石に副長と組の話をする時に
食べながら、は如何なものか。

手は進まないものの
折角、奢りなのだ。


遠慮しつつ食べる和泉に
固かった土方の姿勢も崩れた。

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