君想歌

照り付ける太陽のお陰で
肌が焼けそうなくらいに熱い。

建物の影を見つけながら歩くも
暑さは軽減されない。


「暑い、土方」

屯所に帰る訳でもない。

いったい何処に行く気だ。


和泉の機嫌が最高潮に悪く
なっているのが感じられる。

背中に突き刺さる視線に
土方は自然と足を早めた。


「頼む、もう少しだ……」



振り返らずとも分かる和泉の
暑さに参った顔。


ここで帰ると言われたら
困るのだ。


なるべく日陰を探し歩く土方に
和泉は何も言わず着いてきた。

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