君想歌

結んでいた髪がいつの間にか
解かれ。

目を開ければ栄太郎の顔が
真横にあり、ぎょっとする。


優しく髪を撫でている栄太郎は
目を開けると柔らかい笑みを
浮かべ抱きしめた。


「ちょちょちょちょ……!」


昨日はどさくさに紛れて。

というか流れ的にあぁなっちゃって、今は栄太郎が隣に居てなんか寝顔にドキドキしちゃって、かっこいいななんて思っちゃって……………。

一旦、落ち着こうか。


「えと、栄太郎この格好は?」


神社の板張りの廊下に
二人して寝転がって。

吉田の左腕は和泉の背中に
回されていて。

右腕では髪を弄っていると
いう格好。


「ん?普通だけど」


きょとんとした顔で栄太郎は
真正面から見てる。


そこは突っ込まないでおこう。

いつもより寝起きは良く
身体も軽い。

寝れば絶対に見る夢も今日は
悪くない気もした。


「もう夕方だけど。どうする」


「どうするとは?」


帰るかって事だよ、と
額をつつかれる。

そんなの分かってるよ。

少しでも長く居たいって
ことだって分かってよ。