君想歌

「倒れたって聞いたけど」

解けかけた包帯を気にしつつ
和泉は言葉を続ける。


「ただの暑気あたりですよ」


恥ずかしそうに笑う沖田は
肩をすくめる。


「そっか」


何を話して良いか分からず
和泉は指先に包帯を巻き付ける。


互いに遠慮があるらしく
話が進まない。

その空気を壊すように
珍しく沖田が話題をあげた。


「和泉、甘味食べましょ」

「え?」


「和泉の元気が出ないのは
甘味を食べてないからです!!」


突然の提案に反応が出来ない。

その間に和泉の返事も聞かずに
沖田は強引に話を進めていく。

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