君想歌

自分の為に用意していた茶を
口に運ぶとまた話し出す。


「池田屋の一件の次の日から。
和泉さん寝てないんです」

初耳の事実に土方の表情が
難しくなる。


「夜寝ていないってだけで
日中ちゃんと寝てますし。
食事は少しですが食べてます」

「傷の手当てはやってんのか?
和泉は」


土方の問いに一瞬詰まった様に
山野は言葉を止めた。


「やってますよ。毎日」


答えと共に後から付けたような
笑みが土方には引っ掛かる。


「深い傷は出来てませんから。
三日もあれば塞がるはずです」


ますます山野の言動により
深くなっていく疑問。


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