君想歌

土方の行動を部屋に訪れた
山野が止めた。

「土方副長。
和泉さん、寝かしておいて
あげてくださいませんか?」

「山野?」

「副長、俺から話すんで」

山野の鋭い口調に土方は素直に
身を引いた。


寝ている和泉に羽織を掛けると
山野は土方と縁側に出た。


あらかじめ用意していた
冷茶を土方に差し出す。


「和泉の世話は山野がしてるのか」

「はい。傷の手当て以外は」

吊るされた風鈴が音を鳴らす中
二人の会話は淡々と進む。


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