全開の窓から吹き込む風で
部屋はかなり涼しい。
窓枠に腰掛けていた吉田は
和泉を見ると口を尖らせた。
月明かりが差し込む室内は
ほのかに明るく吉田の表情は
変わらないと見える。
「ん〜遅い」
「此方が本命とか誰が思うか」
後ろ手で襖を静かに閉める。
この二人の時間を誰にも
邪魔されたくない。
「……」
和泉の方へと歩いてきた吉田は
着物の袖で頬についた血を拭う。
片膝をつき和泉の腰を引き寄せ
着物が汚れるのも気にも止めず
吉田は手を動かした。
「ん……」
眉を寄せた吉田の指が頬に
ゆっくり触れる。
ピリッと走った痛みは
知らない間にかすり傷を
負っていたことを気付かせる。
.
部屋はかなり涼しい。
窓枠に腰掛けていた吉田は
和泉を見ると口を尖らせた。
月明かりが差し込む室内は
ほのかに明るく吉田の表情は
変わらないと見える。
「ん〜遅い」
「此方が本命とか誰が思うか」
後ろ手で襖を静かに閉める。
この二人の時間を誰にも
邪魔されたくない。
「……」
和泉の方へと歩いてきた吉田は
着物の袖で頬についた血を拭う。
片膝をつき和泉の腰を引き寄せ
着物が汚れるのも気にも止めず
吉田は手を動かした。
「ん……」
眉を寄せた吉田の指が頬に
ゆっくり触れる。
ピリッと走った痛みは
知らない間にかすり傷を
負っていたことを気付かせる。
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