君想歌

どこか予感はあった。

引き合わせるように出会う
自分と吉田。


だから。

池田屋に吉田が居るんだって
直感で分かった。


「局長、突入しましょう」


和泉の声に信じられないような
瞳で近藤は振り返る。


「何の為に腕の達つ幹部を
選んだか考え直してください」

「そうだぜ近藤さん!!」


永倉と藤堂が首を振る。

和泉の考えは正しい。


もしもを想定して。

土方は幹部の大半を近藤隊に
付かせたのだから。


「僕も賛成です。近藤さん」


報告には隊士が走っている。

遅かれ早かれ。

土方隊は増援に駆け付ける。


「突入する」


近藤は和泉たちの言葉に
背を押され大きく頷き
池田屋の扉を開けた。


「御用改めである!!
会津中将御預り新撰組だ!!」


近藤の張り上げた声は
池田屋の空気を揺らした。


.