君想歌

会津藩、所司代に連絡したもの
いつまでも増援は来ない。

確実な証拠が無い今。

腰を上げ兵を送るべきか
迷っているのか。

和泉は木にもたれて呑気に
センと戯れている。


和泉の刀に下がった鈴を鳴らし
楽しそうに尻尾を振るセン。


和泉の気持ちを知ってか土方は
何も言いはしなかった。


増援を待ち続けて半刻。

流石に隊士たちにも
不満が募り始める。


ぐずぐずしていると捕り逃す。

土方と近藤の視線が交わると
近藤は声を張り上げた。


「出陣する!!」


隊士たちがワッとざわめく。


「気合い入れてけ」


ぽんっと叩かれた肩。

振り向けば土方が笑みを浮かべ
刀の柄に手を置いていた。


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