君想歌

ポタポタと水が地面に点々と
落ちていく。


頭を冷やす為に被った水は
夏の太陽で瞬時に乾いていく。


前髪を払い顔を拭う。


よし、いつも通り。


手拭いをタライに放り込み
和泉は井戸から立ち去った。


屯所内に和泉の姿が見えた途端。


「これはどうしたら良いですか?」

とか。


「また誰々が倒れました」


だの。


職務放棄したくなる忙しさ。


隊長たちが出払う今。

頼れる人物は和泉しか居ない。


頼む。

少しくらい自分で考えてくれ。


群がる隊士たちに一番
言ってやりたい。



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