君想歌

三味線に仕込んでいた刀。

白刃が太陽に反射し妖しく光る。


流れるような動きで周りの敵を
一度で斬り伏せる。


勢いのまま突っ込んできた男は
吉田に蹴られた。


「あだぁっ!!」

「馬鹿じゃない?
悠も連れてくるとか。
生け贄になって来なよ」


がしっと頭を掴まれた高杉は
敵の方へと押しやられる。


「知らねぇ!!俺知らねぇぇ!!」


魔王降臨。


吉田の怒りの矛先は完全に
高杉へと向いた。


「じゃあ早く片付けて」


「どわぁぁあ」


敵の真ん中に放り込まれた
高杉に吉田を見上げる。


「どうしたの?」


ニコニコ……。


何もなかった、見ていない。


吉田の笑みを見て和泉は
あえて何も言わなかった。



.