君想歌

視線を合わせず和泉は
大きく息を吐く。


「馬鹿じゃない?新撰組来るよ」

「捕まらないから。
てか誰あれ?浮気?
俺という良い男が居ながら」


山野の事を言っているらしい。


大袈裟に泣き真似まで付ける
吉田を左肘でどつく。


「痛い和泉。最近反抗期?」

「馬鹿麿。早よ守れ」



危機感を感じさせない雰囲気は
互いに信頼しあっているから。


痴話喧嘩を繰り返しながらも
敵を斬っていく。


見通しの悪い狭い通り。

力を抑制しなければ
互いの刀がぶつかる。


吉田が作った流れに乗り
和泉も動く。


だから力を抑制することも
必要がなかった。


息が合う。

二人の動きはまさに言葉の通り。

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