君想歌

早寝早起きが習慣の和泉は
決まった時間に目を覚ます。


しかし吉田は早寝遅起きらしく
眠たそうに目を擦る。


「もう少し寝よ」

「うっ……」


すり寄る吉田に和泉の心が
揺れ動く。

小動物に見えてきた……。


夏用の薄い羽織を着た吉田は
和泉の身体を引き寄せる。


「俺に。縛られないで」

吉田の言葉に肩を揺らす
和泉を更に引き寄せる。

「和泉を大切に思ってくれる
人が現れたら。
俺の事は考えなくていい」


忘れていい、と言わないのが
吉田らしい。


「稔麿が良いから拒否」

和泉の膝蹴りが吉田の腹に入り
地味に痛い。

容赦ないね。


顔を引きつらせる吉田に
和泉は続けた。


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