君想歌

吉田と出会わなかったら。

恋なんて知らなかった。


儚くったって良い。

短い時間の今を大切に出来れば。

それで満足。


吉田との出会いは瞬き一つ分の
時間がずれていれば。

もしあの場所に行かなければ。


吉田とは出会わなかった。


でも偶然が重なったから
出会うことが出来た。


だから出会いは必然でもあり

また奇跡でもある。


「稔麿」

名前を呼べば吉田の片方の手が
和泉の頬へと伸ばされる。


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