君想歌

斎藤の手当てをうける和泉だが
顔が引きつっていく。


「一くん、怒ってるよね?」

「怒ってるなどおらぬ」


ギュッ


言いながら斎藤の包帯を巻く
手には力がこもる。


「痛て。ほら絶対怒ってるよね」

「断じて怒ってなどおらぬ。
和泉がそんな身体で戦おうと
したのを決して怒ってなど」


暴露しちゃってます。

一くん。


斎藤は無表情のため感情を
読み取りにくい。


しかし心配だって怒ったりも
するのだ。


「ごめん」

「礼は副長に言え。
今頃、沖田の餌食になっている」

怒りの矛先が土方に向いた、と
いう訳か。


最後の包帯を巻き終えた斎藤は
和泉に尋ねる。


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