君想歌

寝ている間に有り難くも
忍び込んでくれた間者二人。

お陰で探す手間が省けた。


彼らと刀を交える和泉だが
いかんせん歩が悪い。


思うように動かない身体に
傷は増えていく。


「っと……!」


後ろに下がろうとした足が
もつれて体勢が崩れる。


弾き飛ばされた刀は和泉から
離れた地面に刺さった。



避けられない。



近くから放たれた攻撃に
身構える。


しかし来るべき痛みは来ずに
地面に倒れる身体も倒れず。


「許しませんから。
覚悟してください」


和泉の身体を左手一本で支えた
沖田がクスリと笑った。


.