君想歌

「しばらく此所に居るから」

一方的に言うと桂の部屋の
窓際に片足を立てて座った。


「素直じゃないですね。
和泉さんの前ではもっと素直
なんでしょ?」

桂の忍の報告を聞きたい、と
言えば良いものを。

変に意地を張る吉田が和泉から
貰った刀飾りを無意識のうちに
握り締めているのを気づいては
いない。


そう言った悠の言葉に吉田は
一言。


「うるさいよ。何が悪いのさ。
和泉だって俺と同じだよ」


和泉を引き合いに出した吉田は
彼らから、ふいと目を反らした。


桂を見れば小刻みに肩を揺らし
笑っていた。



その後、忍からの報告に
同じやり取りがされたのは
また別の話。