君想歌

時は数刻前に遡る。

*才原悠*

「あぁっ!?」

悠の肩を掴みドスの効いた声で
詰め寄る高杉晋作。


「悠なんで此所にいやがる!?」

「ぎゃぁっ!!」


藩邸の廊下で悠は高杉と
鉢合わせになる。


吉田の所に行くように促した
人物は高杉である。

よって悠の姿を認めた瞬間に
高杉は掴みかかってきた。


「逃げてきたのか?殺されるぞ!!」

「違います!!至急に。
解毒剤が必要となったんですっ」


だから久坂さんに会いにと
続ける悠にようやく手を離した。


「あ?解毒剤?」

誰か怪我でもしたのか?と
首を傾げる高杉に歩きながら
悠は説明をする。


「新撰組に藩の間者だと?」


悠の言葉に高杉は唇を噛む。

桂に調べるよう頼まれたが
今だ尻尾も掴めていない現状だ。