君想歌

土方の支えが外れ和泉の身体は
布団へと戻る。


「山野、悪いが総司を頼む。
和泉が居ねぇからな」


和泉の次に信頼の置ける山野に
沖田を任せる。


これで和泉が居ない間は
心配ないだろう。


山野の背を見送り和泉は
溜め息を吐いた。


「今、どれくらいだ?」

「昼過ぎ、だな」


土方の答えにそうか、と頷いた。


「あ」

不意に和泉が声を上げて
土方を見上げる。


「なんだ」

「悠が危ない……」


自分に手一杯で大切な存在を
忘れていた。


「お前ぇは自分の状態を知れ」


起き上がろうとした和泉の肩を
片手だけで押さえ付けた土方。

今の和泉が行ったところで何も
出来やしないのだ。


「大人しくしとけ」


土方の制止に仕方無く、
言いなりになる。


彼の言い分は悔しいが正しい。


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