君想歌

「何でそんな事言えるんですか?」

沖田の問いに斎藤が俺に
次いで続けた。


「予想の範囲内だが。
屯所にいる和泉を狙うのが
どれだけ大変か分かるか?」


安全とは言い切れないが相当の
手練れがいる屯所にもし刺客を
送り込むとするなら。


相手側に間者を潜らせるのが
手っ取り早い。


「総司、斎藤、幹部に伝えろ。
間者の疑いがある奴は逐一
報告しろ」


俺の言葉を受け頷いた彼らは
腰を上げた。


入れ代わるように天井裏から
山崎が降りてくる。


「……見失ってしもうたわ」


気まずそうに言う山崎に任務を
与える。


「間者の疑いがある奴を探せ。
総司たちが見張る」


「御意」


それから、と土方は言った。


「勘だが。和泉の様子が変だ」


「姉ちゃんが?」

山崎の瞳が僅かに見開かれる。

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