君想歌

声も掛けずに土方の部屋の襖を
開け放つ。


「おいっ!!和泉!!助けろっ」


「…………」

頭に見知った猫を貼り付けた
土方。


部屋の隅で土方の刀を抱え
沖田は大爆笑している。


だいたいの状況が掴め。


無言で襖を閉めた。


「ちょっとぉぉぉお!!」

見捨てたが意外だったのか


ぎゃーっ、だの。

うわーっ、だの。

滅多に聞かない土方の悲鳴を
完全に聞こえない振りをして
和泉は部屋へと歩いた。


部屋に入れば開けられた窓から
心地好い風が吹き込む。


刀を腰から抜いて端に寄せ
畳の上に寝転がる。


パサリと胸元から滑り落ちた
丁寧に折り畳まれた紙。


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