君想歌

*高杉晋作*

やべー。

寂しそうな顔が稔麿の奴と
重なりやがったぁぁあ!!


殺られる


その四文字が脳内を踊るが
現実逃避だな。


それよりも和泉の記憶には
俺は存在してねぇらしいな。

安心、安心。


「にゃ!!」


吉田が珍しく気に掛ける猫。


「いてっ!!
こらセン。引っ掻くな」


「この猫の名前。セン?」


初耳らしく俺に訊ねてくる。


「あぁ。こう書くらしいぜ?」


地面に転がった木の枝で
文字を書いて見せる。


“泉”と。


好きな女の漢字を使うなんて。
稔麿らしいぜ。


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