君想歌

沖田の返事にやっぱり自分は
間違った事をしたと直感的に
感じた。


愛する人に

「殺してください」

なんて言われて。


誰が頷いたりするのか。

対して自分は

“こういう事実だ”

そう勝手に肯定していた。


考えれば考えるほどに
複雑に絡まる思考。


「ちょっと出てくる。
巡察までには帰るから」


一度も沖田の顔を見ずに
屋根から和泉は去っていく。


「待ってください!!」


沖田は声を張り上げるも和泉は
答えようともしなかった。



「何があったんですか……?」


沖田の声でさえ今の和泉には
届かない。


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