君想歌

「俺から和泉が離れなくて
良かった……」


吉田は安堵を言葉の裏に
交えて呟く。


「離れたら嫌」


和泉の手をすがる様に握った
吉田から出た本音。


一人が怖い、そうとも取れる
言葉に和泉は目を閉じた。


吉田が和泉をこんなにも
離したがらないのには
きっと理由がある。


無理に聞き出す行為は
かえって傷を抉る結果に
なるかもしれない。


だから相手が話そうとするのを
気長に待てばいい。


「稔麿と私は似た者同士だ」


「どこが?」

外見に共通点は無い。

だが内面には似ている所が
沢山存在する。


肩越しに興味深そうな視線を
吉田は送ってくる。


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