君想歌

「何でって……普通だよ。
男尊女卑って変だし。
何言ってんのさ」


まさか、と和泉の顔を見た
吉田は続ける。


「和泉が刀握れるからって
俺が前に出してると思った〜」


「滅相もありません」

何気に圧力を掛けてくる吉田に
右手を否定を表すように振れば
吹き出される。


「バレバレだよ……。
俺が女を守れもしない男とは
間違っても思ってないよね?」


それは無い無い。

薄情な行いを絶対にしないと
彼に一番近い人間である自分が
良く分かっているはずだ。


「…栄太郎は一途だよね」


稔麿、と呼びかけそうになり
慌てて言葉を飲み込んだ。


「女に?」


首を縦に振って見せた和泉に
うーん、と唸る。


「自分じゃ分かんないや。
和泉から見て俺はどう?」


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