君想歌

片腕で和泉の傾いた身体は
受け止められ、膝の上へと
乗せられる。


「幼子じゃ、ないんだけど」


吉田の腕を軽く叩きながら
和泉は視線を上げた。


「俺がこうしたいから、こうする
和泉は従う」


短く言うと桜餅を口に入れた。

全く、とんだ俺様発言だ。


相手の意思を尊重せず、
また此方が否定しないから
やりたい放題、やられる。


また此方が嫌がらないのを
理解しているから性格が悪い事
この上無い。



「そんな変な顔しない」

和泉の顔を見た吉田は
半分桜餅を口に押し込んでくる。


「む〜!ん〜ん!!」

「何言ってるか分かんな〜い」


確信犯だ。

眉を寄せて睨む私を笑う時点で。