君想歌

廊下を山野と共に歩いていると
土方が欠伸して部屋から出てくる。


「眠ぃ……。
おはよう……和泉、山野」


「おはようございます」

「……ん。おはよう」


緩慢な二人のやり取りに
笑いを堪える。


全くもって副長の威厳、
副隊長の自覚が見られない。



だがそれは大広間に着くまで。


扉を開ければ、いつもの和泉に
ちゃんと戻る。


……土方を除いて。


「おはようございます。
八十八、ありがとう」


「はいっ」


嬉しそうに返事をすると
自分の食事の席に着く。


「総司。昨日はありがとう」


「いえ。大丈夫です」


局長の合図で食事が始まると
和泉はお礼を言う。


「あ……」

沖田に言わなければならない。
昨日あったことを。