君想歌

八十八っちゃんが総司を
怒鳴った?


自分の部屋で仕事をするのは
面倒らしく和泉の文机に
沖田は向かっている。


「八十八っちゃんが怒ったの?」

眠そうな声で沖田に尋ねる。


「怒られましたよ。こっぴどく。
和泉だけに任せちゃいけない。
仕事を任せるために和泉が
居るわけじゃ無いって」



意外な山野の一面に、
くすりと笑いを漏らした。


くすくすと背後で聞こえる
笑い声に沖田は振り向く。


「笑い事じゃありません。
和泉心酔度は斎藤さんにも
劣らないんですからね?」


土方に絶対服従の斎藤の様に
和泉に山野はベッタリだ。


入隊した時から師匠のような
和泉から離れろ、というのは
今更、不可能に近い。