君想歌

彼曰く自分の居た場所から
殺気が微かに出たらしく
飛んで帰ってきたらしい。


八十八っちゃんが番犬……。

あながち間違っては居ない。

沖田の次に組内で和泉の傍に
居るのは彼だ。


沖田が難しい顔をして
頭を掻くと和泉をちらりと見やる。


「桂小五郎が水面下で
動いてる」

ぽつりと漏らした沖田の言葉に
和泉は続けた。


「となれば……
長州は何か企ててるか」


「警戒して損は無いですよ。
高杉晋作も入京してると
風の噂で聞きました」


最もな山野の返答に
沖田と無言で頷いた。


それより、土方に何と言おう。


懐から大層な武器が出てくると
思えば煙玉でした?


そんなこと言ったら
すぐに鬼化するぞ。