君想歌


――――瀬戸 和泉

――――瀬戸 悠


父親によって書かれた
二人の名前。


一方は、紛れも無い
自分の名前だ。


記された日付から二人は
同い歳。


“これを記念とし両者に贈る”

それはきっと。

長い間大切にしている鈴。


手に乗せた鈴を揺らして
音をたてる。


『和泉さんとは同い歳。
名前は悠久の悠です』


散らかったままの部屋を
鈴と刀だけ持って出る。


屯所の門を抜けて確かめるべく
目的地へと走る。