君想歌

巡察で通る道のりを簡単に
頭の中で考えていた和泉は
ある場所で目を止める。


旅籠 鈴屋


そこは吉田が泊まっており
和泉が毎日のように顔を見せる
場所である。


新撰組の幹部が立ち入る
そんな所に何人も潜伏してる
というのは考えにくい。


だが仮に吉田が長州の者で
あったとしたら?





和泉の心配を他所に
土方と山崎と話し合い
手際よく決めていく。


「出来ました!!」


沖田が順路を書いた地図を
両手で上げる。

ほとんど土方が決めたような
ものだから当の本人は文机に
突っ伏している。



「ほな」


天井裏に上がった山崎を見送り
和泉と沖田は部屋を出た。