君想歌

隊士たちにお手本を見せつつ
教える和泉の周りには一番隊
以外の隊士たちも集まっている。


「おら!!
今日の指南は終いだ。
和泉は俺の部屋にもう一度
来やがれ!!」


土方の一喝で隊士たちは
まだまだやりたいのに、と
不満げな表情を浮かべている。

土方にズリズリと着物を
引っ張られ和泉は道場を去った。


土方の後を歩く和泉の背中に
突然重みがかかる。


「ぎゃっ……」


土方が後ろを振り返れば
和泉の背中に張り付く沖田が。

「総司ぃぃぃい!!」


般若と化した土方は沖田の頭を
引っぱたく。


「痛たた。
土方さん暴力はいけません。
あんまり怒るとハゲますよ」


「ハゲねぇよっ」


土方と沖田の間に挟まれる形の
和泉は耳を両手で塞いで心底
迷惑そうな表情を浮かべる。