君想歌

「あぁっ!?」


山野の言葉に間抜けな声を上げる。


なんだと?

甘味の特売日だから、
指南役放棄だって!?


隊士たちが気まずそうに
見ている視線が突き刺さる。


「……八十八っちゃん。
私も指南放棄しても良い?」

「駄目ですっ!!
和泉さんだけが頼りです!!」


ブンブンと頭がとれそうな程
左右に振る山野。


それもそうか。

沖田が指南役では最終的には
練習と呼べるもので
無くなってしまう。

山野と同様の反応をする
隊士らに圧されて和泉は
溜め息をついた。


「取り合えず、素振りしてて。
しばらくしたら戻るから」


簡単な指示を隊士たちに下すと
和泉は助っ人を得るべく
副長室へと向かった。