君想歌

その頃。

中庭で向かい合う二人の人物。


といっても。

「だぁぁあ!!
止めやがれっ」


一方的な攻撃を繰り出す吉田の
的に高杉がなっているだけ
なのだが。


「あははははっ」


その様子を眺めていた悠は、
ひーひー言いながら大笑い。


「おい……悠!!」


高杉は木刀で突きを繰り返す
吉田から逃げながら睨み付ける。

一つも疲れた様子を見せない
吉田とは対象に高杉の呼吸は
乱れまくっている。


悠は笑うだけで助けようとは
しない。


当たり前だ。

その瞬間、狙いが変わる。


ようやく吉田の標的を高杉に
変えたのだから。